病院薬剤師の残業代を時給換算すると、約900円前後です。
少し大袈裟かもしれませんが、そのような状態になっている人は意外と多くいます。
病院薬剤師は安月給というのは実感している人が多い中で、残業をすることで稼ごうと思ったことはありませんか?
この残業で本当に稼ぐことが出来るのでしょうか?
今回は、残業代のリアルとどの程度稼げるのか、具体的な計算方法や稼ぐために必要なことを解説していきたいと思います。
病院薬剤師の平均残業代はいくら?
給料が少ない病院薬剤師の平均残業代は果たしていくらなのでしょうか?
病院の規模や残業時間、もともとの給料によって多少なりとも差はありますが、平均的に月20,000~30,000円程度というのが実態です。
しかし、これには病院薬剤師ならではの闇も存在しますが、それについてはこの記事でも紹介していきます。
次に自身の残業代を明確にしたいあるいは、今後残業代で稼ごうと思った際の具体的な数字が知りたいという方のために、残業代の計算方法について解説していきます。
残業代の具体的な計算方法
残業代の計算はいたってシンプルです。
「基本給÷160(h)×1.25(残業補正)」
これが1時間当たりの残業代になります。
注意点は総支給額で計算するのではなく、「基本給」で計算することです。
薬剤師手当や住宅手当などは含まれないことを覚えておきましょう。
ちなみに月の労働は基本160時間のため基本給から割ることで時給換算することが出来ます。
例えば、総支給額320,000円(基本給220,000円+薬剤師手当50,000円+住宅手当1,5000円+当直手当35,000円)の残業代はどのようになるでしょう。
基本給220,000÷160×1.25=時給1718円となります。
10時間残業すれば17,180円になるという事です。
病院薬剤師の残業代「900円」!?
先ほど残業代の具体的な計算方法をお伝えしましたが、
実際には時給900円前後となっている可能性があります。
なぜそのようなことが起こってしまうのでしょうか。
理由は一つです。
残業している時間を全て申請出来ている人はいません。あなたもきっとそうだと思います。
私の実体験や他の医療機関に従事していた友人と話をしていても月10~20時間前後はサービス残業になっていることが多い印象です。
病院によっては残業全て取れるところもあれば、職場の風潮として「○○の残業は取れない」「仕事が遅いから取るのはおかしい」となっているケースもあります。
残業代の申請がキチンと通るようならホワイト病院と呼んで良いと思います。
残業代で稼ごうとする際のデメリット
残業代がキチンと出るならいっぱい頑張って稼ごう!と思う人も多いと思いますが、ちょっと待ってください!
もしかするとその考えは危険かもしれません。
あと一つ聞きたいんですが、実際どの程度残業代で稼ぎたいんでしょうか?
先ほどの残業代の計算で、月1万、3万、5万稼ぐ時にどの程度の残業時間が必要なのでしょうか?
- 1万円:約5時間45分
- 3万円:約17時間半
- 5万円:約29時間
コレだけの時間が必要になります。継続的な年収アップを望むのであればこの12倍した残業時間が必要になります。
年収を60万上げたいのであれば約348時間という膨大な時間を残業しなければいけません。
「残業で年収アップするには失う時間が多すぎる」
というのが残業代で稼ぐデメリットです。
病院薬剤師が稼ぐために必要な事
病院薬剤師が残業代で稼ごうとするのを否定するわけではありませんが、今後パートナーを持ち、家庭を築くと仮定した場合でも同じような対応をするでしょうか?
家族との時間を減らしてまで月収3万前後の給料アップを目指すことは個人的には疑問に思います。
病院薬剤師が残業をせずに稼ぐ方法はいくらでもあります。
- 副業
- 積み立てNisa
- iDeCo
- 株式投資
- 不動産投資
- 暗号資産
パッと思いつくだけでもこれほどあります。暗号資産は『投機』と呼ばれギャンブル要素が強いと避けられがちですが、株式投資と同じで勉強すれば利益を出す事は十分可能です。
まず副業ですぐできるものとしては「薬剤師の派遣」です。
理由は簡単で、皆さんがすでに薬剤師として働いているからです。仕事を一から覚える必要がなく専門性を発揮できます。
薬剤師の派遣では時給換算で2,000円以上でる場所が大半で、その内約20~30%で時給4,000円の求人もあるくらいです。
単純計算で病院薬剤師として残業をするよりも2倍の金額を稼ぐことが出来るのは大きな強みと言えます。
まとめ
結論からお伝えすると、病院薬剤師が残業して長期的な年収アップにつなげることは極めて難しく、人生の損失を生み出す可能性があることに注意していきましょう!
自身が前向きかつ充実した人生を歩むためにまずは将来どのような生活をしていたいのか、自分のこと、パートナーとのこと、子どもの事、親のことを今一度考え行動を行っていきましょう!