病院薬剤師になるか迷う、あるいは病院薬剤師2~3年目の人は今後の年収がどのように変わるのか気になっている人が多いと思います。
薬剤師2年目から住民税が追加されて、1年目よりも給料が少なくなっているのを実感する為だと私は感じていますし、実際2~3年目で今後のキャリアについて考え始めていました。
今回は、病院薬剤師の年収推移のリアルを伝えていきたいと思います。
閲覧注意すぎるので、後悔したくない人はページを閉じることをおすすめします。
病院薬剤師の年収を上げる方法等を早く知りたい!という人はコチラから。
薬剤師の平均年収推移の実態
まずは、病院薬剤師ではなく薬剤師全体の平均年収の推移をみていきましょう。
ネットを薬剤師の平均年収を検索すると似たような数字が出てきます。
これは厚労省が発表している賃金基本統計調査というものを元に算出されています。
ここで押さえておきたいポイントは、平均年収であって年収の中央値ではないという事です。
簡単に言えば、給料の著しく高い人が平均年収を上げているという事です。
体感的には、0~5年目まではその通りだと感じ、薬剤6年目あたりになるとキャリアアップやキャリアチェンジにより年収の差が生まれている印象です。
続いて「病院」薬剤師の年収の推移をみていきたいと思います。
気になる病院薬剤師の年収推移
今回お伝えする年収推移は、独自の調査を元に算出した病院薬剤師の年収推移のリアルになります。
病院薬剤師の年収推移の実態
ポイントは3つあります。
- 1~2年目は夏ボーナスと残業、夜勤の差
- その後はほぼ横ばい(年収3~5万ずつUp)
- 管理職に就けるかどうかで大きく変わる
仕事のやりがいは非常に重要ですが、家庭や自分の時間というのも非常に大切なものです。
今後の人生を考える際、「年収(給料)」はどうしても切り離すことは出来ません。
今の職場で管理職になれるかどうかで今後の人生は大きく変わりますため、考え直すのは一つの手かもしれません。
数字では分からないプレッシャーや負担
年収がこの値よりも大きい人もいるでしょうが、年収という数字だけで判断するのも非常に注意が必要です。
病院薬剤師の仕事として、夜勤や救急の対応等の精神的にかなりしんどい業務が多いです。
また、年数が増えると調剤室や病棟の主担当になったり委員会への参加、勉強会の主催側なども増えます。
給料には反映されないのに、仕事量と責任だけが積みあがっていくため、非常に負担を抱えてしまします。
心身ともに健康で、病院の仕事全てに満足して業務しているので不満はありません!という人はかなり少数だと思います。
むしろ仕事に対する対価が少ない!という人がほとんどなため、年収を上げるポイントを押さえていくことも大切です。
病院薬剤師で年収アップする方法
病院薬剤師として年収アップする方法は大きく3つあります。
- 管理職に就く
- 専門領域を作る
- 転職をする
早期に結果を出す方法と結果が出てどの程度年収に影響するか考えていきたいと思います。
管理職に就く
管理職に就くためには勤務年数が多くなればチャンスが回ってくることが多いです。
しかし、薬剤師の人数やポストの数によってはチャンスを逃してしまう可能性があります。
そうならない為には、必要なことが大きく2つあります。
- 調剤室業務の効率化に関与する
- 他職種からの認知度を上げる
普段の業務の中で改善点を見つけることや病院内での認知度を上げていく必要があります。
調剤室の改善点を見つけ業務効率を上げることで調剤室主任への必要な能力があるとされます。
また、病院内での認知というのもカギで、主任や課長などの管理職は他職種のトップとの関わりも増えてきます。
薬剤部事態の運用ややり取りを円滑に進めるためにも、自身の認知度を高めることはそれらの役職への近道になります。
管理職になれば年収は100~200万アップは見込めるでしょう。
ただ、管理職になれずにいると年収400万円台が長期間続くでしょう。
専門分野を作る
自身の専門分野を見つけることも非常に重要です。
病院によっては、特定の資格に対して手当が発生します。
相場では月々2,000~5,000円アップが多い印象です。年収で表すと2万4,000~6万円アップという事になります。
しかし、ここには大きな落とし穴があります。
専門の資格を取得するのには学会へ入会しなければいけなく、更新するのに必要な単位を取得するセミナーを受けるのにも大きな出費があります。合計でいうとおそらく3万~5万円はかかるでしょう。あるいはそれ以上かかる場合も。
そう考えると専門分野のみで年収を上げるというよりも、専門分野を身に着けることでそれに特化した部署での管理職につくという流れになります。
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転職
年収を上げるためには、転職は最強の手段と考えています。
誰でも、いつでも、確実に年収を上げることが出来るからです。
きちんと転職活動をしていなくても100万円のアップは可能と思います。
転職を機にもっと年収を伸ばしたいというのであれば、転職サイトの選び方からよく考えて行動していくことが重要です。
【体験談】病院薬剤師から転職して年収700万
これは実体験に基づきますが、病院薬剤師5年間働いていました。気になる年収は約470万円。
病院薬剤師の中では多くもらえていた方かと思いますが、当直は月2~3回、残業は月20時間前後(サービス残業は別にあり)で相当働いていたと思います。
自分の将来を考えた時に、家庭をきちんと支えたいと思い転職を考えるようになりました。
転職して後悔はしたくなかったため、自分が求めるライフプランや自分が納得いく生活をするのにどの程度の年収が必要なのかなど考えて行動しました。
最終的には、年収約700万円をマークすることが出来ました。
今後金銭的な負担が気になるなら転職一択
資本主義の世の中に生きている以上、「お金」から避けることは出来ないことは皆さんも感じているでしょう。
今後に控えている結婚や子どもの教育費、マイホームの購入や老後問題などに少しでも不安があるのであれば「行動」することをおすすめします。
金銭的な対策であれば間違いなく、「転職」が一番有効です。最後にメリット、デメリットをお伝えしていきたいと思います。
転職のメリット
転職の最大のメリットは誰でも、いつでも、確実に年収を上げることが出来ることです。
しかも年収数十万ほどの差ではなく、数百万円の年収アップも可能です。
簡単な計算ですが、
- 年収450万⇒生涯1億8,000万
- 年収600万⇒生涯2億4,000万
- 年収800万⇒生涯3億2,000万
65歳まで働いたとすると、生涯年収で6,000万円以上の差が出るケースも多くあります。
転職のデメリット
しかし、転職にもデメリットはあります。
- 一からの人間関係
- 前職との福利厚生の差
これらが転職する上での大きなデメリットになる可能性が高いです。
人間関係が仕事を辞める理由の第1位であるように、転職後も気になるところではあります。
年収が上がるから休日が少なくなったり、残業が多くなってしまうというケースも中にはありますが、転職を失敗しないためには必ずやっていかなければならないことがあります。
条件のよい転職を実現するために
薬剤師の求人数は実は何十万もの件数あります。
それらを個人で調べていくのには限界がありますので、まずは転職エージェントなどの専門科と協力していくことが重要です。(登録も利用も無料)
転職エージェントにライフプランやキャリアプランについてきちんと伝えていくことで転職後のギャップを大幅に減らすことが出来ます。
私の事例としても年収450万、残業40時間超え(サービス残業込み)休日120日→年収650万、残業10時間(サービス残業込み)休日125日と年収以外の所も充実出来たので転職エージェントと相談を重ねて良かったと感じています。
まとめ
ステップ | 方法 | ポイント |
---|---|---|
1 | 管理職に就く | 勤務年数、調剤室業務の効率化、他職種からの認知度向上がキー |
2 | 専門領域を作る | 特定の資格取得による手当がプラスされるが、資格取得・更新にはコストがかかる |
3 | 転職する | 年収を確実に上げる最強の手段。転職活動を通じて100万円以上のアップも可能だが、人間関係や福利厚生の変化を考慮する必要あり |
病院薬剤師の年収推移として、役職に就けなければほぼ横ばいです。
代表的な年収アップの方法は、管理職への昇進、専門領域の確立、転職の3つがあります。
転職は最も確実な方法ですが、人間関係や福利厚生の変化も考慮する必要があります。後悔しない転職を目指すためには、転職エージェントとの密な関係を築いていくことがカギになります。
病院薬剤師の年収推移をみて、転職に限らず行動を移すことが出来ればあなたのキャリアやライフプランに大きな影響が出てくるでしょう。
少しでも将来が不安と思ったのであれば一度相談してみるのも良いかもしれません。